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多重債務相談窓口における相談状況(平成20年度)

  1. 経緯
    (1) 深刻化する多重債務問題を解決するため、貸し手への規制強化として、貸付けの上限金利の引下げ、貸付残高の総量規制の導入等を柱とする貸金業法改正(平成18年12月20日公布)
    (2) 多重債務者対策の円滑かつ効果的な推進を図るため、内閣に「多重債務者対策本部」を設置(平成18年12月22日)
    (3) 改正貸金業法の完全施行に向け、既存の借り手や、相対的にリスクの高い借り手等に対する「借り手対策」として以下の4つの施策を柱とする「多重債務問題改善プログラム」を多重債務者対策本部で決定(平成19年月20日)
    a.丁寧に事情を聞いてアドバイスを行う相談窓口の整備・強化
    b.借りられなくなった人に対する顔の見えるセーフティネット貸付けの提供
    c.多重債務者発生予防のための金融経済教育の強化
    d.ヤミ金の撲滅に向けた取締りの強化

     これらは、国、地方自治体及び関係団体が一体となって実行すべき施策である。
     併せて、多重債務者対策本部において、少なくとも改正貸金業法の完全施行までの間、各年度において、各施策の進捗状況のフォローアップを行い、本プログラムの着実な実施を確保

    (4) 金融庁において、多重債務者相談に携わる職員向けの「多重債務者相談マニュアル」(冊子及びDVD)を作成し、全ての地方公共団体及び関係団体に配布(平成19年7月)
    (5) 平成20年4月から、各財務(支)局及び沖縄総合事務局に多重債務者向け相談員を配置し相談業務を開始

  2. 多重債務問題への当局の取組み状況
    (1) 多重債務相談窓口の設置
      20年4月3日付けで多重債務者向け非常勤職員(相談員)5名を採用し、本局に3名、青森、福島各財務事務所に1名を配置して、4月7日から相談業務を開始している。
      なお、今年度から秋田財務事務所にも相談員1名を配置して、4月7日から相談業務を開始している。

    (2) 多重債務巡回無料相談会等の開催
    a. 宮城県内8町における多重債務出張無料相談会を宮城県及び宮城県司法書士会の協力を得て20年11月に実施している。
    b. 相談員未配置の財務事務所(盛岡・秋田・山形)における多重債務巡回無料相談会を各弁護士会の協力を得て、20年12月及び21年3月に実施している。
    c. 「多重債務者相談キャンペーン」における東北各県及び弁護士会、司法書士会等共催の多重債務無料相談会等へ当局相談員を派遣している。(宮城県4回、青森県、山形県、福島県各1回)

    (3) 多重債務者向け相談窓口の周知
     相談窓口については、本局及び財務事務所のホームページへ掲載しているほか、マスコミ各社に情報提供している。
     また、各金融機関(貸金業者を含む。)のATMコーナーへのチラシ備置、地方公共団体等の広報誌への掲載や主要施設へのチラシの備置等、潜在的な多重債務者の掘り起こしのため、相談窓口の継続的な周知に努めている。

  3. 多重債務相談窓口における相談状況
     平成20年度の「多重債務相談窓口における相談状況」は、別添のとおりである。

別 添

多重債務相談窓口における相談状況

 東北財務局では、平成20年4月7日に本局(仙台市)及び青森市、福島市所在の財務事務所に専門相談員を配置し、相談業務を開始しております。平成20年度の多重債務相談窓口における相談状況は次のとおりです。


1.概要

  •  平成20年4月から21年3月末までの相談者数は、840人となっている。相談を受けた後、弁護士・司法書士などの専門家に652人の引継ぎを行っており、誘導率は約8割(78%)となっている。
  •  相談者の内訳をみると、年齢層では、「40代」が25%と最も多く、30代から50代の働き盛りの世代で約7割を占めている。職業別では、「給与所得者」が約6割を超え、次いで「無職」が約2割、「自営・自由業」が約1割となっている。
  •  借入金額では、5百万円以下の割合が6割を超えている。借入先数では、「5社~6社」が約3割と最も多く、1人当たりの平均借入先数も5.5社となっている。
  •  借金をしたきっかけとしては、「低収入・収入の減少」がほぼ半数を占め、「事業資金の補填」、「住宅ローン等の借金の返済」、「保証・借金の肩代わり」、「ギャンブル・遊興費」は各々1割程度となっている。
  •  最近の相談者や相談内容の傾向をみると、昨年暮れから、リストラや、派遣切り等により失職し、住宅ローンの支払いが困難になっている方や過去に債務整理したものの返済不能に陥ったなど、最近の経済情勢を反映した深刻な相談がみられる。
2.相談者のプロフィール
(1)相談者の年齢層
 「40代」が25%と最も多く、次いで「50代」24%、「30代」20%と、30代から50代の働き盛りの世代で約7割(69%)を占めている。
 なお、平均年齢は46.1歳となっている。

相談者の年齢層

(2)相談者の職業
 「給与所得者」が64%と6割を超え、次いで「無職」が約2割(19%)、「自営・自由業」が約1割(12%)、「家事従事者」2%となっている。

相談者の職業

3.相談者からの相談内容について
(1)相談者1人当たりの借入先数
 「5社~6社」が28%と最も多く、次いで、「3社~4社」26%、「7社~8社」15%と、3社~8社で約7割(69%)を占めている。なお、相談者1人当たりの平均借入先数は5.5社となっている。
 なお、一般的な傾向として収入の減少から借入で生活費を補填せざるを得ず、その返済が更に生活費を圧迫し、借金返済のために、次々に新たな借入先から借入を行わざるを得ないという悪循環が続き、借入先数が増加している。

相談者1人当たりの借入先数

(2)相談者の抱える借金の状況
 「200万~300万未満」が2割と最も多く、「500万未満」が6割(64%)を超えている。事業資金の補填や住宅ローン返済などから「1000万円以上」の割合も約2割(17%)となっている。
 なお、相談者1人当たりの平均借入残高は688万円となっている。

相談者の抱える借金の状況

(3)相談者の借金をしたきっかけ
 「低収入・収入の減少」が46%とほぼ半数を占め、次いで「事業資金の補填」10%、「保証・借金の肩代わり」9%、「住宅ローン等の借金の返済」9%、「ギャンブル・遊興費」9%と各々1割程度となっている。
 なお、仕事(残業を含む。)の減少、派遣切り、リストラ及び転職等により収入が途絶え、収入の減少により借入金の返済ができないとの相談も寄せられている。また、収入の減少から住宅ローンの支払いに窮しているものの自宅だけは手放したくないとして、返済のために新たに借入している様子もうかがえる。

相談者の借金をしたきっかけ

4.最近の相談事例について

失業してしまった・・・
(1)  昨年12月にリストラにあい、現在は無職で求職中である。裁判所に相談したら特定調停を薦められ躊躇していたが、無料相談窓口があると聞いて相談した。
〔30代  男性  無職   既婚  債務額 約670万円  6社 〕
(2)  おまとめローンで借入れを一本化したが、また数社から借入れしてしまい、かえって借入額を増やしてしまった。  返済が苦しくなってきたところに、リストラされてしまいどうしようもなくなった。助けて欲しい。
〔40代  男性  無職  既婚  債務額 約350万円  5社 〕

住宅ローン等の借金返済
(1)   年金暮らしでパート勤めの夫と大学生の息子との3人暮らし。住宅ローンの返済と学費の支払いが延滞したため消費者金融から借入れして返済に充てた。 収入が少なく、今後の返済ができない。
〔60代  女性  無職  既婚  債務額 約1,500万円  3社 〕
(2)   夫が住宅ローンを支払っていたが、2年程前に夫が病気で働けなくなり支払いができなくなったため、消費者金融から借入れしてしのいできたがもう限界である。他で自己破産を薦められたが、家は何とかして残していきたいので、何か良い方法はないか相談したい。
〔50代 女性 パート 債務額 約200万円 2社 、他に夫の住宅ローン他で約1,300万円 5社〕

事業性資金の補填
(1)   長年経営してきた家業を引継いだが、資金繰りが立ち行かなくなり消費者金融から事業資金として借入れた。まだ返済は滞ってはいないが、業績の回復はあまり期待できず、今後が不安である。
〔30代  女性  自営業  既婚  債務額 約400万円  9社 〕
(2)   40年以上経営してきたが、設備投資に売り上げが伴わず返済が困難となっている。年齢も高齢になってきているし返済できない。
〔70代  男性  自営業  既婚  債務額 約1,500万円  5社 〕

債務整理したが返済できなくなってきた
(1)   3年前に任意整理を行い、返済計画に基づき支払ってきたが、不景気で収入が減り返済ができなくなってきた。当時担当してもらった弁護士に相談したら自己破産を薦められたが、それ以外に方法が無いか相談したい。
〔30代  男性  会社員  未婚  債務額 約200万円  5社 〕
(2)   5年程前に自力で特定調停の申立てをして調停が成立し、返済計画に基づき返済してきたが、3年ほど前から転職等で収入減となり支払いしていない。今後、支払いしていきたいと考えているので、何か良い方法がないか相談したい。
〔 30代  男性  会社員  既婚  債務額 約190万円  10社 〕

本ページに関するお問い合わせ先

東北財務局金融監督第三課
電話:022(263)1111 内線3061

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