ページ本文

2011年11月11日

 あの日から、ちょうど8ヶ月になります。大震災からの復旧・復興は、中々思うようには進展していない分野も多く、難問・課題が山積していると言わざるを得ません。

 5月10日に始まりました災害復旧事業の事業費の査定業務が、佳境を迎えております。査定業務は、申請者である地方公共団体の職員、査定官である主務官庁の職員及び立会官である財務局の職員の3者で班を作り、この班単位で被災現場に出向いて査定(事業費の決定)を行います。現在、毎日50~60班が、東北各地の被災現場で査定を実施しております。今後の予定では、70~80班が必要になる予定です。
 80班となりますと、財務局の立会官も80名が必要となります。東北財務局の立会官は通常20名ですので、他の業務に従事している職員を併任発令して投入しているほか、全国の財務局からの応援で、必要な立会官の数を確保しています。
 しかしながら、今のペースですと、年内にすべての災害査定業務を完了させることは難しい状況です。そこで、11月9日、宮城現地対策本部において、関係官署が集まり、年内の完了を目指して協議が行われました。その結果、本部長より、既に地方公共団体から申請を受け付けていながら査定案件が停滞している官署については、査定官の増員を図るなど、スピードアップを図るようにとの指示がありました。また、地方公共団体の申請事務が遅れているところについては、主務官庁による地方公共団体に対するサポートをさらに強化することとなりました。

写真1

 東北財務局としては、これまでも主務官庁から査定の要請に対して、立会官の不足による遅滞を起こさないように、順次、立会官の増員を図ってきたところですが、災害査定の年内完了を果たすためには、今後、全国の財務局の応援を得ながら更なる増員を行っていく必要があると考えております。

 二重債務問題への対策の一つで、被災者個人の債務問題の解決のために、個人版私的整理ガイドラインの運用が8月22日から始まっております。これは、震災により債務の返済が困難になった被災者の方について、裁判上の自己破産手続きによることなく、私的に債務の整理を行うものであります。これまでの相談受付件数は、11月4日までの累計で1,424件となっており、そのうち債務整理開始の申出がなされている件数は、41件です。整理手続きに入る件数が少ないことから、10月26日には、運用の弾力化が図られているところです。具体的には、仮設住宅に入っている被災者の方について、現在は住居費が不要なことから債務の返済余力があるのですが、2年後に仮設住宅を退去した場合に返済困難に陥るケースについても、近い将来に住居費負担が生じることを考慮して、返済困難の該当性を検証して、ガイドラインによる私的整理を開始することとしました。
 なお、このガイドラインの運用実績が少ない原因の一つとして、浸水した土地の評価が決まらない、あるいは東電の補償金の額が決まらない、就職活動の最中である等の理由から、未だ資産額、収入額、債務額等が確定していないことが考えられます。従って、それらが順次確定していく中で、今後この運用実績も増加していくものと考えられます。
 また、この制度の周知不足も原因の一つと思われますので、財務局としても、引き続き、この制度のPRに力を注いで行きたいと考えています。

 中小企業の二重債務問題への対策として、被災3県におきまして、債権買取機構(産業復興機構)の設立の準備が進んでおります。これは、被災により二重債務問題を抱える事業者の早期の事業再生を図るために、国、県、金融機関等が連携して、事業者の既往債務を買取るものであります。
 被災3県における、産業復興機構の活用に関する相談を受付け、事業再生計画の策定を支援する組織「産業復興相談センター」の開設及び「産業復興機構」の設立状況は、以下のとおりです。
 今後、この制度の積極的な活用によりまして、沿岸部の被災した中小企業の一日も早い再生が期待されるところであります。


  産業復興相談センター 産業復興機構
岩手県  (開設)10月3日
(相談受付)10月7日~
11月11日
宮城県  (開設)11月11日
(相談受付)11月16日~
12月中予定
福島県 年内の開設を目指して準備中

PDFファイルをご覧いただくにはAdobe Reader(無償)が必要です。
ダウンロードした後インストールしてください。

Get Adobe Reader