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2011年12月6日

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 12月2日(金)、気仙沼市において、東北財務局主催の合同金融相談会を開催しました。場所は、気仙沼市魚市場内の会議室をお借りし、相談を受ける側としては、当局の他に、日本政策金融公庫、住宅金融支援機構、七十七銀行、仙台銀行、気仙沼信金、JA南三陸、宮城県漁業協同組合が、参加しました。相談受付状況は、個人住宅に関する相談が4件、事業資金に関する相談が3件で、計7件とやや低調でした。

 この相談会の開催に当たっては、気仙沼市役所、商工会議所等のご協力を得て、事前の広報にかなりの力を注いだのですが、土地の利用計画が確定していない中で、被災工場や住宅の再建の目処が立っていないことから、未だ金融相談をする段階ではないところが多いのかも知れません。実際、魚市場の後背に広がる水産加工業が集積していた地域では、未だがれきも残っており、損壊工場等の多くが放置されたままで、震災直後とあまり変わっていない風景が広がっています。
 なお、この合同金融相談会は、本年6月以降、名取市、石巻市、東松島市、南三陸町で開催してきており、今回の気仙沼市が5回目の開催となります。この後、年内では、12月6日に八戸市、12月16日に釜石市において開催することが決まっています。

 同日、気仙沼商工会議所を訪問し、会頭をはじめ、専務理事、事務局長にお会いしました。会頭から、被災中小企業に対するグループ補助金について、会議所傘下の多くの企業が活用して、再建を目指しており、大変有難いとのお話がありました。しかしながら、一方で、被災工場の再建する場所が決まっていないので、補助金が出ても、直ぐには工場を再建することが出来ない、工場の再建場所の確保が最大の課題であるとのお話がありました。
 気仙沼市の復興計画は決定し、ゾーニングも決まっているものの、工場立地エリアでも地権者が同意しないことには、盛土工事に入れず、工場の再建ができません。特に気仙沼市は、商、工、住が混在した市街地を形成していたことから、地権者のニーズ、意向が多様で、合意を得るまでには時間がかかりそうです。このように先が見えない状況では、被災企業も動きようがなく、再建のための資金ニーズも具体化してこないとのことです。
 しかしながら、会頭からは、商工会議所としても、被災企業が再建に乗り出せる環境づくりに取り組んでいるので、金融機関の方も引き続き、金融相談会を開催するなど、被災企業に対して積極的に支援する姿勢を示して、被災企業の背中を後押ししていただきたいとの要請がありました。

 また、気仙沼市で、知的障害児童のケアサービスを展開しているNPO法人「ネットワークオレンジ」の小野寺代表、総務の小原さんにお会いしました。津波により知的障害児童のケア施設が壊滅しましたが、震災前に策定していた業務継続計画や事前の実地訓練等により、ひとりの犠牲者も出さないだけでなく、震災の12日後には施設の再開を果たしたそうです。
 このNPO法人は、知的障害児童を郊外の施設に隔離してケアするのではなく、地域の中で、地域住民ともにケアしていくとの基本理念から、その活動範囲を地域コミュニティの形成、街づくり、街の活性化等に拡大しています。
 特に、震災後は、全国のNPO法人のネットワークを活用して、独自に全国から支援物資を調達し、地域の被災者支援を続けています。また、市街地中心部にコミュニティカフェ「チャの木」を6月2日に開設し、市民の癒しの場を提供しています。ここでは、プロやアマのミニライブや講演会等が開催されています。さらには、地域市民を対象として、被災地の復興・活性化を目的とした実践型ビジネススクールとして、「共に創ろう!東北マルシェ」(復興市)を、商工会議所、気仙沼信金等の協賛を得て開催しています。

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 ネットワークオレンジのスタッフは、非常勤を入れて15名で、代表はじめ皆さん若い方ばかりです。このような若い方々が、被災地において、独自の工夫を凝らし、そのネットワークを広げながら、情熱を持って力強い活動している姿を見ると、我々も負けてはいられないという気持ちになりました。

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