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2011年12月28日

 未曾有の大震災に揺れた平成23年も、まもなく暮れようとしております。震災直後から大きな問題となっていました二重債務問題への対応については、遅いとのご批判もございますが、何とかメニューは出揃った感があります。
 被災企業の債権を買取る機関である「産業復興機構」は、岩手県では11月11日、宮城県では12月27日、福島県では12月28日に設立されました。この機構の窓口として、各県に「産業復興相談センター」が設置され、既に稼動しています。
 裁判上の破産手続きによらずに私的整理を行う「個人向け私的整理ガイドライン」については、8月22日に運用が開始されています。10月26日には、このガイドラインの運用の弾力化が行われ、活用の促進が図られたところです。
 新債務の軽減のためには、公庫等による融資制度の拡充、信用保証制度の拡充のほか、23年度補正予算で、被災企業の復旧のためのグループ補助金が総額で約1500億円手当てされました。
 被災地の復旧・復興に向けての金融支援の円滑化を図るために、6月22日に金融機能強化法の改正法が成立し、金融機関への国の資本参加の要件が緩和されました。この制度に基づいて、9月30日に仙台銀行が300億円、12月28日に七十七銀行が200億円の公的資本を導入しました。また、福島県のいわき信用組合と相双信用組合に対する国の資本参加が、12月28日に決定したところです。なお、被災地の4つの信用金庫(宮古、気仙沼、石巻、あぶくま)も公的資金導入の準備を進めています。
 さらには、債権買取機関として、「産業復興機構」とは別に、「東日本大震災事業者再生支援機構」を設立する法律が11月21日に成立し、現在、来年の3月11日までに設立する準備が進められているところです。
 以上のように、多くのメニューが用意されました。今後は、これらを如何に有効に活用して、被災企業を再生させ、一日も早く地域を復興させていくかが、大きな課題となってまいります。

 12月15日(木)に、塩釜商工会議所と石巻商工会議所を訪問しました。グループ補助金については、両会議所から「被災企業の再興に大きな力となる」と、高く評価する声が聞かれました。しかしながら、補助制度を知らずにグループに入っていない事業者や申請していない事業者から、市や商工会議所に対して批判が出ているという問題も発生しているとのことです。このグループ補助金については、24年度予算案の中でも手当てされるようですが、その執行に当たっては、このような問題も踏まえる必要があると思われます。

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 12月19日(月)、中塚金融担当副大臣が仙台に来られ、中小企業団体および金融機関との意見交換会が開催されました。
 中小企業団体からは、来年3月末に期限が切れる金融円滑化法を延長して欲しいとの要望や地元金融機関が金融機能強化法を活用して資本増強を行うことは金融機関の被災企業支援への強い意志を示すもので非常に評価している等の意見が出されました。

 金融機関からは、金融円滑化法について、仮に延長されなくても、金融機関は企業の状況を踏まえて柔軟に条件変更等に応じる姿勢は変わらないので、企業の倒産が増加することはないとの意見がある一方で、被災地域については、特例で延長して欲しいとの意見も出されました。被災企業の債権を買取る「産業復興機構」と「東日本大震災事業者再生支援機構」については、その機能に期待する声とともに、両者の役割分担を明確にして、窓口は一本化して欲しいとの意見が出されました。

 来年も、東北財務局職員一丸となって、東北地域の復旧・復興に全力で取組んで参ります。

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